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マンション大規模修繕|具体的な工事内容・流れをまとめて解説

2021.08.20

マンションの大規模修繕を前に、「詳しい工事内容、実際にどのように工事が進んでいくのか」疑問に思う方もいるのではないでしょうか。膨大な費用と長い期間をかけて行われる大規模修繕は、マンションを維持するためには欠かすことのできないものです。

今回は大規模修繕の前に知りたい「工事内容」「工事の流れ」を中心に、工事にかかる期間・費用についても詳しく解説します。

大規模修繕を行う目的

大規模修繕を行う主な目的は、「築年数とともに起こる劣化や天候などの環境によって生じた傷みを修繕する」ことです。そうすることで建物自体の資産価値を保つことができたり、住民がより安心・安全に暮らせたりすることにつながります。

大規模修繕が行われる周期は、おおよそ12〜16年です。立地条件や周りの環境にもよりますが、だいたい12~16年で建物全体の修繕が必要になるほどの経年劣化が生じてきます。

大規模修繕の周期目安についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください↓

https://mai-meldia.com/cate8/2285/

大規模修繕の内容

「大規模修繕は、建物全体の劣化した部分を修繕する」ということは分かるけれど「具体的にどのような箇所を修繕していくのか、いまいち想像ができない」という方も多いのではないでしょうか。

まず修繕内容として、「建物の修繕」と「設備の修繕」の大きく2つに分かれます。建物・設備に分けて、それぞれの修繕箇所を細かく見ていきましょう。

「建物」の修繕

・外壁・鉄部の塗装

外壁のコンクリート・シーリング塗装、外壁塗装、タイルの張替え等。

階段・廊下の手すり、玄関ドアなどの鉄部塗装等。

・建具・金物の取替

玄関・共用部分ドア、窓サッシの建具の取替。

郵便受、掲示板、メーターボックス等の金物の取替。

・床・屋根の防水

バルコニー、廊下、階段等の床の防水補修。

屋上や屋根の防水補修。

「設備」の修繕

・給水・排水設備

給水管、給水ポンプ、排水管、排水ポンプ等の取替・補修。

・ガス・空調設備

ガス管、エアコン、換気扇、換気口等の取替。

・電灯設備

照明器具、配電盤、導線、発電設備等の取替。

・情報・通信設備

電話設備、テレビアンテナ、インターネット設備、インターホン設備等の取替。

・消防用設備

消火栓ポンプ、消火器、火災報知設備等の取替。

・エレベーター設備

エレベーター本体、扉、内装等の取替・補修。

・駐車場設備

自走式駐車場、機械式駐車場の取替・補修。

大規模修繕の流れ

上記で述べた「修繕工事の内容」を実施する前には、さまざまなプロセスを踏む必要があります。

ここからは、修繕工事までの詳しい流れを紹介します。

①建物の調査・診断

まず、建物・設備の各箇所がどれくらい劣化しているのかを専門業者に調べてもらいます。

劣化状況のほかにも、劣化原因・修繕方法の概要までも調査・診断してもらいます。

②修繕計画・予算の作成

調査・診断結果に基づいて、修繕計画・予算を作成します。修繕計画は、工事の実施時期・工事内容を検討します。

工事資金は修繕積立金でまかなわれますが、積立金が不足している場合は工事内容を見直したり一時金を徴収したりなど、予算の検討も行います。

③施工会社の選定

具体的な修繕計画・予算の作成ができたら、施工会社を選定します。まずは複数の施工会社に相談し、見積りを取ってもらった上で比較・検討します。

施工会社の選定は修繕工事の仕上がりに大きく影響するため、慎重に検討した上で信頼できる業者に依頼しましょう。

④総会開催

修繕計画の作成・施工会社の選定が終わり、工事の大枠が決まったら総会を開催します。

修繕工事の内容、実施時期、費用、依頼する施工会社について説明をし、組合員(マンションの住民)からの承諾を得る必要があります。

⑤施工会社と契約締結

総会の中で組合員からの承諾が得られたら、実際に工事を進めていくために施工会社に正式な依頼をします。

⑥大規模修繕の実施

施工会社との契約締結後、実際に修繕工事を実施します。

大規模修繕にかかる期間

大規模修繕にかかる期間は、建物の調査・診断を始めてから工事が完了するまでに約2~3年かかります。

「大規模修繕の流れ」で説明したとおり大規模修繕は工事の着工までのプロセスが長いため、実際に工事が開始されるまでには1〜2年程度かかります。

工事自体は、半年〜2年程度で終わります。建物の大きさや修繕内容によって、工事に必要な期間も変わってきます。

大規模修繕にかかる費用

戸あたり75~125万円が目安

大規模修繕は、その名のとおり”建物全体を修繕”するため膨大な費用がかかります。

国土交通省の「マンション大規模修繕工事に関する実態調査(2017年実施)」によると、平均して戸あたり75~120万円の費用がかかっています。中央値は戸あたり約100万円です。

戸あたり100万円とした場合、20戸のマンションなら2000万円、100戸なら1億円かかる計算になります。費用は修繕内容によっても大きく変わってくるため、あくまでも目安として考えておきましょう。

費用は修繕積立金でまかなう

約12~16年周期でやってくる大規模修繕。修繕にかかる費用は、どのようにまかなうのでしょうか。

基本的には、大部分は住民から積立徴収している「修繕積立金」からまかなわれます。劣化が思ったより進んでいて、修繕費用が積立金をオーバーしてしまう場合は、住民から追加で「一時金」として徴収したり、融資を受たりするなどして不足金をまかないます。

費用が修繕積立金を大きく超えてしまった場合、総会開催時に住民から苦情が上がり承認が得られないなどの事態に発展するリスクもあります。そうしたトラブルを避けるためには、長期修繕計画の作成時点で適切な工事費用の算定のもと、修繕積立金の金額を決定することが大切です。

大規模修繕の期間・費用については、こちらの記事で詳しく解説しています↓

https://mai-meldia.com/cate8/2277/

まとめ

いかがでしたでしょうか。こちらでは、マンションの大規模修繕を行う前に知っておきたい「工事の内容・流れ」「工事にかかる期間・費用」について詳しく解説しました。

最後にもう一度、重要なポイントを以下にまとめました。

・大規模修繕は、建物・設備の劣化を修繕するのが目的で行われる

・おおよそ12〜16年周期で行われる

・修繕内容は大きく「建物」「設備」の修繕に分かれる

・工事実施までの計画・準備には長期間かかる

・修繕計画から工事完了までトータルで2~3年かかる

・費用目安は戸あたり75~125万円ほど

・費用の大部分は「修繕積立金」でまかなう

大規模修繕の基本を抑えた上で、修繕工事を成功させるための最も重要なポイントは「どの業者に施工を依頼するか」ということです。時間をかけて修繕計画を立てて高い費用をかけたとしても、工事の仕上がりに満足できない結果になってしまうのは避けたいものです。施工会社の実績数や施工例を確認した上で、信用できる業者に依頼しましょう。

 

MAI埼玉支店(旧 田村工務店)は、50年以上という長い歴史の中で地元地域との信頼関係を築いてきた工務店です。建設工事・土木工事業や公共事業等を営む中で、これまで1,000件を超える数多くの施工実績があります。埼玉県川口市から11年連続で「優秀建設工事施工業者」として表彰も頂いております。

 

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