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マンションの修繕工事内容を場所別に解説|周期やよくあるトラブルとは?

2022.03.28

マンションを建設して10年、15年と時間が経ってくると、外壁のひび割れや外観が色褪せてきたりなど経年劣化が始まり、修繕工事を考え始める方も多いのではないでしょうか。

マンションの修繕に関しては、定期的に大掛かりな工事を行う「大規模修繕工事」がありますが、大規模修繕工事はかならずしも全ての箇所を修繕するのではなく、実施するタイミングによって修繕する場所も異なります。

そこで今回はマンション修繕の具体的な工事内容について、ベランダや水回り、外壁など、建物のエリアごとにご紹介します。そもそもなぜ修繕工事が必要なのか?といった目的や、修繕工事の流れ、周期、よくあるトラブルについても合わせて解説します。

「修繕工事ではどのような工事をするのか、詳しく知っておきたい」という方や、「修繕工事の基本的な知識について、全体像を把握しておきたい」という方は、ぜひご一読ください。

 

マンション修繕工事の目的

マンションの修繕工事は、単に「劣化した箇所を元に戻す」といった目的で実施されるわけではありません。修繕工事には、主に3つの目的があります。

まずは、「修繕工事を施し、建物の性能・機能を改良することで、最新の建築基準や規制に合わせる」といった目的です。マンション建設当時と現在とで、建設基準や規制内容が変わっていることもあるため、建物の性能や機能が遅れをとっている際にそれらを修繕する必要が出てくるのです。

もう一つは、「現在の社会的ニーズに合わせて、建物を改良するために修繕を行う」という目的もあります。マンションへの入居を考える人たちがどのような建物の性能やデザインを好むかは、時代によって変化するものです。そのため、マンションの需要を保つ目的として、劣化が見られる箇所以外においても、仕様やデザインを変更する場合があるのです。

3つ目は、「建物の耐久性を保ち、人々が安全に暮らすため」という目的です。建物は時間が経つとともに、かならず経年劣化が見られ始め、そのまま放っておくと劣化がさらに進んだり、建物の安全性に影響が出てくる恐れがあります。そのため、マンションを建設してある一定の期間が経ったら、劣化箇所を修繕する目的として修繕工事が必要となるのです。

 

マンション修繕の主な工事内容

 

続いては、修繕工事の工事内容について、エリアごとに解説します。

 

・階段や廊下

階段や廊下の工事は、基本的にはコンクリートの劣化やひび割れ、階段の手すり部分に出てきた錆などを修繕する工事となります。

また、マンションの新築には、廊下に防水処理を施されていないことも多く、外観を綺麗に保ったり、水漏れを防止するために、修繕工事の際に床面の防水処理を行う場合もあります。

バリアフリー化する場合は、入居者にとって住みやすい環境づくりのために、廊下に滑り止めを施したり、階段に手すりやスロープを取り付けたりする工事も行います。

・ベランダ

ベランダやバルコニーでは、主に床面の防水工事と壁面の塗装工事が行われます。

防水工事は防水シートや防水塗装によって防水層を形成し、水漏れや躯体の劣化を防ぎます。塗装に関しては、ひび割れをコーキングで補修した上で、塗料を塗布していきます。

ベランダに関しては、日常的に各入居者の私物が置かれている場所であるため、工事中は私物を置かないように依頼しておきます。臭いが気になったり、工事中は窓が開けられなくなるなど、入居者にとっては、生活上不便を感じることが多くなるエリアとなります。

 

・屋上

屋上は普段人の目に触れる場所ではないため、外観を維持するための工事はなく、機能性を保つための防水工事を実施します。

新築時に施した防水層が劣化していたり、表面の仕上げ層であるトップコートが剥がれている場合があるため、状況に応じて防水層を重ねたり、トップコートのみ塗り直したりなど補修を行います。

 

・給排水管

普段の生活に欠かせない水を供給・排水する設備である、給排水管の修繕工事。

経年劣化により、給水管にサビが出てくると水が濁ったり、サビが溜まってくると水が止まってしまうこともあります。排水管に関しては、臭いが気になったり、流れていくはずの水が逆戻りするなどの劣化が見られることも。

そういった状況を回避・修繕するために、給排水管の中をクリーニングしてサビを除去し、表面にコーティングを施して新たな層を形成したり、劣化がひどい場合には配管自体を新しいものに変えることもあります。

・電気設備

電気設備の修繕工事では、主に電気容量不足の解消をしたり、設備の劣化を補修したりします。

マンションでは各世帯の最大電気容量が決まっている一方で、IHクッキングヒータや家電製品の増加によって電力需要が上がり、電力容量が不足しているマンションもあります。主な原因である電力幹線の容量不足を解決するために、電力幹線を交換するなどの改修を行います。

その他にも、受変電設備や制御盤、分電盤等の電気設備における劣化が見られる場合には、放っておくと事故や停電につながってしまうため、改修工事を行います。

・外壁

外壁に関しては、水漏れによる躯体の劣化を防ぐ目的と、美観を保つという二つの観点から改修を行います。

ひび割れが目立つ場合には、割れ目から雨水が染み込むことで建物の躯体の劣化に繋がったり、雨漏りが発生する恐れがあることから、コーキング材を流し込むことで補修します。

外壁の色褪せや汚れが気になる場合には、高圧洗浄により汚れを落とした上で塗装をし直し、美しい景観を保つことができます。

・エントランス等の外構

エントランスは、マンションの第一印象を左右する場所にもなるため、塗替えを行ったり、デザインを変えるなどの修繕を加えることで、美しい外観を保つ工事を行います。

また、エントランスにおける郵便受け等の各設備をグレードアップしたり、オートロック機能のある設備を新たに設けるなど、機能面での改良も必要に応じて行われます。

https://mai-meldia.com/cate8/2294

 

マンション修繕工事の流れ

マンションの大規模修繕工事は、主に以下の流れに沿って実施されます。

修繕工事自体は、小規模のマンションで3ヶ月〜4ヶ月ほど、大規模なもので半年〜1年ほどかかると言われています。

① 施工会社に建物の調査・診断を依頼

② 施工会社による修繕の基本計画作成や工事設計

③ 施工会社による見積書作成

④ 施工会社の決定

⑤ 資金計画の確認

⑥ 総会を開催・住居者からの承認

⑦ 工事の実施〜完了

 

マンション修繕工事の周期

マンションの大規模修繕の周期は、規則や法律などで明確に決められているものではありませんが、目安として築12〜16年で行われるのが一般的です。

築10年以上が経ち、修繕工事をいつ実施したらいいか分からない場合には、業者に依頼してマンション全体の劣化状況を調査・診断してもらうのが良いでしょう。

また、築年数が12年に満たなくても、5年や10年で建物の一部で劣化が見られる場合もあります。修繕が必要なほどの劣化が生じた場合には、大規模修繕を迎える前に、該当箇所のみ修繕工事を実施することもあるでしょう。

https://mai-meldia.com/cate8/2285

マンション修繕工事でありがちなトラブル

最後に、マンションの修繕工事でありがちなトラブルについてお話しします。よくあるトラブルは、主に「費用面のトラブル」「住民とのトラブル」の大きく2つに分かれます。

費用面でのトラブルで多いのでは、修繕積立金で工事費用が賄えなくなったり、追加工事が必要になり、予定していたよりも高額な費用が発生したというお悩みです。こういったトラブルを回避するためには、多めに工事費用を見積もっておき、余裕のある資金計画を立てておくことがポイントです。

住民とのトラブルは、工事中に臭いや騒音が気になったり、外に洗濯物が干せないなどの生活面の不便から来る苦情です。修繕工事に伴う騒音や生活上の制限は防ぎようのないことであるため、事前に工事内容を理解をしてもらうための説明会を実施するなど、住民に理解してもらうための試みが大切となります。

 

https://mai-meldia.com/cate8/2314

 

埼玉県川口市エリアでマンションの修繕工事をお考えなら

こちらのコラムでは、マンションの修繕工事について、エリアごとの工事内容や工事の周期・流れ、よくあるトラブルについてご紹介しました。修繕工事の基礎知識を知った上で、まずはお近くの施工会社に相談し、建物の診断・調査を実施してみましょう。

MAI埼玉支店(旧 田村工務店)は、埼玉県川口市エリアを中心に建設工事・土木工事業や公共事業等を営んでおります。創業50年以上の中で1,000件を超える施工実績と信頼を積み重ね、川口市からは「優秀建設工事施工業者」を11年連続で表彰していただいております。

弊社では、マンションやその他大型建築物の大規模修繕工事を多数承っております。お客様のご希望に合わせて最適な提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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