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企業主導型保育事業で利用できる助成金とは?条件や補助金額などを解説

2022.02.05

共働きの家族が増えていく中、待機児童問題を解消するための一つの解決策として、「企業主導型保育園」があります。

今回は、企業主導型保育園の設立を考えている方に向けて、企業主導型保育園の助成金制度について、利用できる条件や対象、金額、申請の流れなどを詳しく解説します。

企業主導型保育園とは?

「企業主導型保育園」とは、企業が従業員のために、事業所内や周辺の商業施設に設置する保育園のことです。

保育園には、大きく分けて「認可保育園」と「認可外(無認可)保育園」がありますが、企業主導型保育園は「認可外(無認可)保育園」として分類されます。

「認可外(無認可)保育園」の場合、受けられる補助金や助成金制度が少ないのですが、企業主導型保育園は、内閣府が行う「企業主導型保育事業」という助成金制度を利用することができます。

「企業主導型保育事業助成金」とは?

「企業主導型保育事業助成金」とは、平成28(2006)年度に内閣府が開始した「企業向けの助成制度」です。

助成対象となる「従業員の働き方に応じた柔軟な保育サービスを提供する保育施設」や、「地域の企業が共同で設置・利用する保育施設」に、施設の整備費及び運営費の助成を行う制度です。

「育児と仕事の両立が難しい」といった共働き家庭の支援、待機児童問題の解消、女性の活躍推進などを目的としています。

https://mai-meldia.com/cate8/2335

助成金を利用するのに必要な要件

助成金を利用するための要件はこちらです。

  • 一般事業主(子ども・子育て拠出金を負担している事業者)であること
  • 平成28年4月以降に新たに保育施設を設置する場合
    ※平成28年3月31日以前より事業所内保育を実施している場合でも新たに定員を増やす場合や、空き定員を新たに他企業向けに活用する場合も対象となります。

※内閣府「企業主導型保育事業の制度の概要と企業のメリット」より参照

その他、利用定員数、職員配置数、設備基準などの細かな要件については、こちらの「企業主導型保育事業ポータルサイト(児童育成協会)」をご確認ください。

 

また、この制度は「要件を満たしていれば必ず助成金が受けられる」というものではなく、審査基準に基づいて選定された事業者に対してのみ助成を行っています。参考として、すでに応募終了となっている令和3年度の募集枠は、「4千人程度」とされていました。

助成金の対象と補助金額

助成金の対象となる項目は、以下の4項目となります。

・運営費

保育園の運営にかかる費用について、助成金が支給されます。

金額の算出方法は、地域区分、定員区分、年齢区分、開所時間区分、保育士比率区分の5つの区分における基準額を基礎として算出します。

基準額の詳細については、企業主導型保育事業ポータルサイト内の「単価表【改正予定版】」より確認することができます。

また、「延長保育加算」や「夜間保育加算」、「防犯·安全対策強化加算」などの定められた項目に該当する場合は、基準額に加算額が追加されます。

 

【運営費の受給例】

埼玉県川口市で定員20名(乳児5人、1歳児5人、2歳児5人、3歳児5人、保育士比率100%、1日11時間開所、週7日未満開所、中小企業事業主が設置する事業所の場合)の保育園として場合、月額にして3,234,600円、年額にすると38,815,200円の給付を受けることができます。

※企業主導型保育事業ポータルサイト内「単価表【改正予定版】」を元に計算。

 

・整備費

遊戯室や遊技場、調理室などの保育園の整備にかかる費用について、助成金が支給されます。

金額の算出方法として、人口密度区分、定員区分の2つの区分における基準額を基礎として 基本単価を算出し、実際にかかった対象工事費用に3/4を乗じた額と比較し低い方の額が助成されます。

「運営費」と同様に、「地域交流・一時預かりスペース加算」や「病児保育スペース加算」など設備の特徴に応じて、基準額に「加算額」が加えられます

 

【整備費の受給例】

埼玉県川口市で、新たに土地を貸借して定員20名の施設を新設する場合、整備費として103,335千円ほどの支給が受けられます。

※企業主導型保育事業ポータルサイト内「企業主導型保育事業費補助金実施要綱」を参照し計算。

 

・施設利用給付費

保育施設の利用を無償化するため、算出した利用者負担相当額について助成金が支給されます。

利用者負担相当額は、年齢区分ごとに無償化対象児童数を乗じて得た額の合計額を基準額として助成額を算出します。

年齢区分については、「単価表【改正予定版】」より確認ができます。

 

【施設利用給付費の受給例】

利用者負担相当額(1人あたり月額)

  • 4歳以上児:23,100円
  • 3歳児  :26,600円
  • 1〜2歳児  :37,000円
  • 0歳児  :37,100円

※企業主導型保育事業ポータルサイト内「助成金額(施設利用給付費)」を参照。

 

・利用者負担額減免臨時給付費

こちらは、臨時給付費となっており、新型コロナウイルス感染症の影響により保育施設を臨時休園等した場合に利用できるものです。

具体的には、臨時休園等をしている間は利用者がサービスを受けていないため、その日数分の利用料を減額するなど、利用者に対して利用料減免を行う場合に、減額分について助成の対象としています。

給付費の計算式等、詳しい内容に関しては、企業主導型保育事業ポータルサイト「助成金額(利用者負担額減免臨時給付費)」をご覧ください。

https://mai-meldia.com/cate8/2255

助成金を受け取るまでの流れ

助成金の申請から受け取るまでは、以下のような流れとなります。

  1. 電子申請サイトより、申請入力・書類提出
  2. 児童育成協会による審査
  3. 入力内容や書類に不備等があれば、その都度確認
  4. 児童育成協会による承認・助成決定通知
  5. 概算交付申請・月次報告(運営費のみ)の提出
  6. 児童育成協会による審査
  7. 入力内容や書類に不備等があれば、その都度確認
  8. 児童育成協会による承認・助成金の振込

※助成金振込後、整備費に関しては「工事完了報告」や、運営費に関しては「年度・完了報告」などが必要となる。

助成金の募集はいつから?必要な書類は?

令和3年度の募集に関しては、募集期間(令和3年4月28日~6月13日)はすでに終了しています。令和4年度の募集開始については、企業主導型保育事業ポータルサイトを随時チェックしておくようにしましょう。

 

助成金の申請の際には、助成申込書のほか、資金計画書、税金の未納がないことを証明する書類、施設の平面図・立面図など、100種類近くの書類を提出する必要があります。

必要な書類について詳細が知りたい方は、以下のサイトをご覧ください。

埼玉川口市エリアで保育園を開業するなら

こちらのコラムでは、企業主導型保育園の助成金制度についてご紹介しました。従業員の育児と仕事の両立をサポートすることができる「企業主導型保育園」。興味がある方は、ぜひ設立への第一歩を踏み出してみましょう。

MAI埼玉支店(旧 田村工務店)は、埼玉県川口市エリアを中心に建設工事・土木工事業や公共事業等を営んでおります。創業50年以上の中で1,000件を超える施工実績と信頼を積み重ね、川口市からは「優秀建設工事施工業者」を11年連続で表彰していただいております。

弊社では保育園・幼稚園の施工を数多く承っております。お客様のご希望に合わせて最適な提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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