お知らせ

幼稚園・保育園設計のポイントを紹介|必要な部屋・空間についても解説

2021.07.29

幼稚園や保育園は、子どもにとって家の次に長い時間を過ごす場所であり、第2の家とも言える場所であるため、満足度の高い空間にする必要があります。
安全性はもちろんのこと、わくわくするような遊び心や、探求心を刺激されるような設計など、さまざまな工夫を凝らさなければなりません。

今回の記事では、素敵な幼稚園や保育園が設計できるよう、押さえるべきポイントや、必要な部屋・空間について解説します。
最後まで読んでいただくことで、素敵な幼稚園のイメージづくりの一助となれば幸いです。

1.幼稚園・保育園設計のポイント

幼稚園や保育園を設計する際に押さえるべきポイントは、以下の通りです。

  • さまざまな視点(子ども・保護者・職員)から設計する
  • 子どもの安全性を意識する
  • 回遊性を意識する

では、それぞれについて解説します。

1-1.さまざまな視点(子ども・保護者・職員)から設計する

幼稚園や保育園の主役は子どもですが、保護者、職員の視点も意識する必要があります。
どの幼稚園や保育園を選ぶかを決めるのは保護者ですし、子どもたちの満足度を上げるために職員の働きやすさも考慮しなければならないからです。

子どもの視点

まず子どもの視点ですが、通うのが楽しくて、毎日過ごしていても飽きない環境を求めています。
子どもは遊ぶことが仕事といわれる通り、遊ぶことで社会性などを身につけていきます。
子どもがのびのび成長していけるよう、楽しい環境を設計すべきでしょう。

保護者の視点

保護者視点からは、子どもの安全性も非常に大切ですが、実は空間の印象も大切なのです。
明るく清潔であるか、デザインのセンスは良いか、子どもが活き活きと過ごせそうな環境か。
保護者の方は、これらのようなことを求めています。

職員の視点

職員もまた、子どもの安全性を大切にしていますし、それと同時に職員の動線も大切にしています。
例えば、どこからでも子どもの様子を確認できる開けた空間になっているか、業務に無駄な動きが出ないか等があります。
職員は子どもを守り、育てることが使命なので、職員の力を発揮するためにも、職員の視点を取り入れた幼稚園・保育園の設計をしましょう。

1-2.子どもの安全性を意識する

幼稚園や保育園は、子どもが楽しめるような遊び心が感じられる空間でありながら、安全性にも配慮しなければなりません。
例えば、階段から落ちないよう手すりの高さを調節したり、机の角にぶつかってもケガをしないようにクッションがつけたりなどの配慮が必要です。
もちろん耐震性や基本的なツールの強度などは、一定の基準をクリアしている必要があります。

また、出入口を交通量の少ない側の道路沿いにすることも、子どもの安全性を確保する工夫のひとつです。
このように、子どもが実際に動き回ることを想像することで、どこに危険が潜んでいるかを考えましょう。
そうすることで、子どもの安全性を守るために必要な対策も思い浮かびます。

1-3.回遊性を意識する

回遊性が高く、子どもたちが思い切り動き回れる空間は、満足してもらいやすいです。
行き止まりがなく安全に走り回れる環境を用意することで、子どもの運動量を確保できますし、職員からの目も届きやすいでしょう。
また、雨の日でも楽しめるような廊下や半屋外空間を有効に活用したスペースも用意すると良いです。

2.幼稚園・保育園に必要な部屋・空間

幼稚園・保育園に必要な部屋・空間を列挙します。
また、それぞれについて気をつけるべきポイントを解説します。

2-1.教室・保育室

教室・保育室は、幼稚園・保育園のメインとなる空間です。
学びの場であり、遊びの場であり、また安全を確保するための大切な場といえます。

特に保育室は0歳から小学校に入るまでの子どもが利用するため、さまざま機能が必要になります。
どの年齢の子どもも満足して利用できる環境にしましょう。

具体的な使い方が決まっている空間ではないので、他の空間との兼ね合いでも細かな用途が変わります。
幼稚園・保育園全体のイメージを掴んでから、教室・保育室にはどのような機能を持たせるか決めましょう。

2-2.職員室・事務室

職員室や事務室は、帳簿の保管や、職員の執務のために設置します。
また子どもたち用とは別に、職員専用の便所も設置する必要があります。
調理を担当する調理員用の便所は、さらに別に設置する必要があるので注意が必要です。

2-3.遊戯室

遊戯室は、子どもが遊ぶ場でもあり、危険を避けることを学ぶ場でもあります。
もちろん安全に配慮した空間にすることは大切ですが、それでも100%安全な空間にすることはできません。
そのため、子どもが自ら「こういうことをすると危ないんだ」と学ぶ機会も生まれます。

遊戯室は、子どもが楽しめるだけではなく、極力死角をなくし、常に職員の目が届くような設計にすることも大切でしょう。
子どもが思い切り楽しめるのは、安全と安心が土台にあってこそです。

2-4.厨房・ランチルーム

子どもたちにとって調理は楽しいものなので、厨房・ランチルームは子どもたちからよく見えるように配置し、建具・開口の高さを検討しましょう。
ランチルームは食事をしながらコミュニケーションを楽しむことができます。
大きめのテーブルを設置して、大人数で楽しめるようにすると良いかもしれません。

2-5.お手洗い

お手洗いは死角になりやすいので、安全に配慮しなければなりません。
例えば、個室の仕切りは職員が上から中の様子を確認できる高さにしたり、小さな子どもが使うトイレには内鍵を設置しないようにしたりするなどの工夫が必要です。
また、床の段差をなくしたり、日当たりの良い南側に設置したりすることも、安全を確保し明るい空間にするためには有効です。

2-6.階段

階段には、子どもが落ちないように手すりを設ける必要があります。
また、転びにくいように滑り止めを設置しても良いでしょう。
階段周りの壁は大きいので、さまざまなデザインを施す余地があります。

2-7.廊下

廊下の床は、子どもが転んだ時のことを考えて、硬い素材を使うのは避けましょう。
カーペットを敷くと良い緩衝材になります。
壁面に覗き穴を設置するなど、遊び心を出しやすい空間でもあります。

3.幼稚園・保育園設計の基準

幼稚園設置基準

第八条 園舎は、二階建以下を原則とする。園舎を二階建とする場合及び特別の事情があるため園舎を三階建以
上とする場合にあつては、保育室、遊戯室及び便所の施設は、第一階に置かなければならない。ただし、園舎が
耐火建築物で、幼児の待避上必要な施設を備えるものにあつては、これらの施設を第二階に置くことができる。
2 園舎及び運動場は、同一の敷地内又は隣接する位置に設けることを原則とする。
3 園地、園舎及び運動場の面積は、別に定める。
(施設及び設備等)
第九条 幼稚園には、次の施設及び設備を備えなければならない。ただし、特別の事情があるときは、保育室と
遊戯室及び職員室と保健室とは、それぞれ兼用することができる。
一 職員室
二 保育室
三 遊戯室
四 保健室
五 便所
六 飲料水用設備、手洗用設備、足洗用設備
2 保育室の数は、学級数を下つてはならない。
3 飲料水用設備は、手洗用設備又は足洗用設備と区別して備えなければならない。
4 飲料水の水質は、衛生上無害であることが証明されたものでなければならない。
第十条 幼稚園には、学級数及び幼児数に応じ、教育上、保健衛生上及び安全上必要な種類及び数の園具及び教
具を備えなければならない。
2 前項の園具及び教具は、常に改善し、補充しなければならない。
第十一条 幼稚園には、次の施設及び設備を備えるように努めなければならない。
一 放送聴取設備
二 映写設備
三 水遊び場
四 幼児清浄用設備
五 給食施設
六 図書室
七 会議室
(他の施設及び設備の使用)

引用元:https://www.pref.chiba.lg.jp/gakuji/shiritsutou/shiritsu-ninka/documents/kijyun_you260731.pdf

幼稚園設計の基準では、必要な設備が明記されており、これらに漏れがないか、また衛生面の基準を満たしているかなどに注意して設計する必要があります。

3-2.保育園設計の基準

設備の基準①乳児又は満2歳に満たない幼児を入所させる場合
乳児室又はほふく室、医務室、調理室及び便所を設置

  • 乳児室の面積
    • 乳幼児1人につき1.65平方メートル以上
  • ほふく室の面積
    • 乳幼児1人につき3.3平方メートル以上

②満2歳以上の幼児を入所させる場合
保育室又は遊戯室、屋外遊戯場(保育園付近にある屋外遊戯場に代わるべき場所含む)、調理室及び便所を設置

  • 保育室又は遊戯室の面積
    • 幼児1人につき1.98平方メートル以上
  • 屋外遊戯場の面積
    • 幼児1人につき3.3平方メートル以上

③保育室等(乳児室、ほふく室、保育室、遊戯室)保育に必要な用具を備える

引用元:https://www.hoiku-ninka.com/saitei/

保育園の設計基準で特に気をつけなければならないのは、施設の広さです。
どの程度の子どもを受け入れるかによって必要な広さが変わってくるので、そのあたりも必ず想定しましょう。
もしお困りの際は、豊富な幼稚園・保育園の施工実績を持つ当社にご相談ください。

埼玉県川口市近辺で幼稚園・保育園を建てるならMAI

川口市からは「優秀建設工事施工業者」を11年連続で表彰していただいております。
幼稚園や保育園の施工実績も豊富なため、きっとお客様の希望を実現できるような空間を設計します。

いつでもお待ちしております。
施工事例はこちらからご覧いただけます。

投資物件を探す